認識を拒否。
一番愛してんのはアンタだけど、一番大切なのは所詮自分な訳だ。
そんな自分に反吐が出る。
そこに在るのが当たり前。
当たり前って言葉は時に酷く無防備で、無いに等しいもの。
部屋を片付けられない人ってそういう気持ちがよくわかる。
無にしたくない。
けれども普段から愛でる訳でも無い。
クエスチョン。
じゃあ何故捨てないの?
心の拠り所なんです。
即行でアンサー。
在るものを無いと認識して過去を捨てるより、普段は手に入らない場所に在るのに欲しくなったら手にできる距離。
それが捨てられない理由です。
別に『運命の』と女じみた考え方を持っている訳でも無い。
失って諦められるようなものなのかは失わないと解らない。
けれどもこればっかりは、失ってからじゃ遅い。
唯一無二ってこういうことだ。
割り切ってしまえばそれは捨てたも同然。
だからこそ、心で引き留めておく必要がある。
だからこそ、心を操作する必要がある。
認めてしまえば、壊れる。
同じ場所を確かめるようにしてグサリ。
当たり前に出てくる赤に酔いしれる。
活性化するシナプスに万歳。
今、会いに行きます。
会いたくない訳じゃない。
でも知ってるから。
自分がここで後を追ったところで、会えない事くらい。
祈ったって、甦らない事くらい。
たださ、アンタの居ないこの世界はどうしてこんなにも淀んで見えるんだろうって思うよ。
こんなに空は暗かった?
こんなに人は溢れてた?
身体が酷く重たく感じてならないから、外に出歩くのも億劫だ。
でも残念なことに部屋に引きこもっていても思い出が重すぎてどうしようもない。
逃げ場がないから結局は帰ってくる場所は同じ。
とりあえず酒でも飲んでみようか。
ハイになれると聞いたのだが本当だろうか?
とりあえず、この世でもあの世でもない別の世界が欲しい。
出会わなければよかったと思いつつ、出会えてよかったとも思う。
残った理性はあと少し。
せいぜい這いつくばって生きてみようか。
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20061123
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