消したいわけじゃない。
時々疼くけれど。
何とも言い難い気持ちに駆られるけれど。

耳を劈く様な爆破音。
目の前で肉片が飛び散ったのがわかった。
だってこんなに至近距離。
これでも生きているとするならばそれはとても悲しい事だ。
死なないってどういうことなんだろう。
そこまでしてその身体が生にしがみついている理由は?
仇討ちできた気持ちと共に、少しの哀れみを感じた。
例えあちらに行きたくても行けないのだ。
どんなに会いたくても。

もう、ここにはいない。
何度も何度も自分に言い聞かせていた。
でもそれは右から左へするりと抜けてしまってどうも実感できない。
今までだったら会いたいと思ったら会いに行けたのだ。
今となってはどこへ行けばいいのかわからない。
墓に行っても迎えてくれるわけでもないことを知っている。
家に行っても共に過ごした時間が一気に押し寄せて苦しいだけ。

幻覚と分かっていようと。
嬉しかった。
喉の奥底が痛い。

いつかは言わなければいけない。
それでも未だ口に出せない自分は憶病者だ。
それでいい。
まだ、早すぎる。



……さよなら
……先生…



…まだだ。
今回は"先生"への言葉。
女々しいが、今の自分ではコレが精一杯だ。

いつか、そこに"名前"を入れる日が来るまで。


今は暫し、このままで。




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20070123書
20071012上




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