風呂上がりに何をするかと思えばお前、なんとまあまあ世の中に振り回されているこって。
しかもまた無駄に真面目な顔をして持っているものだから、笑うに笑えない。
あげるからちょうだい、なんて、さ。
そんなもんねーよと吐き捨てる。
それなのにお前は言ってて自分が悲しくならないのだろうかと思うようなプランを提案する。
確認の意味を込めて返すとうんうんと頭を上下させる。
盛大な溜め息をくれてやるのにどうも反応が鈍い。

「お前にやるからそれをくれ」

自分で自分用を買ったのだろうかこの馬鹿は。
つらつら考えているといいから早くと急かすので、ちょっと待てと部屋に戻る。
どこにでも売っている安くて赤い箱を空け、銀紙を開き、茶色の物体を取り出し、向かう。
年中売っているものだしスーパーで買ったから通常より25円も安い。
いくらそれを知らないからとはいえ、そんなに驚かなくてもいいだろう?
只でさえ開きかけの瞳孔が揺らぎ、きゅっと開いた。
少しは期待しろ。馬鹿。
一列ほど口に加え、残りの五列をあちらに向ける。
やっている事が恥ずかしくなる前に、引き返せる前に、逃げ道を塞ぐ。
人の事は言えないな。

「さ、喰え」

十分振り回されている。

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080214





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